プッシュ通知を送っているのに、思ったように反応が得られないケースは珍しくありません。そもそも開封率はどの程度が相場なのか、気になっている方も多いでしょう。数値は業種ごとに差があるため、自社の立ち位置を把握してから改善策を考えるのが効率的です。本記事では、最新の調査データをもとに開封率の平均値を解説します。
プッシュ通知の開封率の平均
プッシュ通知の開封率とは、届けた通知のうちユーザーが実際にタップした割合のことです。OSの種類や業種によって数値が変わるため、まずは全体的な傾向を押さえておきましょう。
全体平均はiOSで約3.1%、Androidで約3.4%
Airshipが2025年に行った調査では、アプリのプッシュ通知における全体平均開封率はiOSが約3.1%、Androidが約3.4%という結果が出ています。一見すると低い数値に見えますが、これはあくまでも全体を平均したものです。成果の高い上位10%のアプリに絞ると、この平均の約3倍に達する開封率を記録しているというデータも報告されています。運用方法の見直しだけで、数値を大幅に引き上げられる可能性があります。
メルマガの開封率と比べるとどう違うか
情報発信の手段としてよく比較されるのがメールマガジンです。メルマガの平均開封率は約10%程度とされていますが、アプリのプッシュ通知は約30〜40%に達するといわれています。スマートフォンの画面上に直接表示される性質上、ユーザーの目に入りやすい点が数値を押し上げる理由の一つです。メルマガだけでは十分な効果を得にくいと感じている場合、プッシュ通知を組み合わせる方法を検討してみるとよいでしょう。
許諾率の平均は62〜63%で開封率と連動する
開封率とセットで確認しておきたい指標が許諾率です。これは、アプリをインストールしたユーザーのうち、通知の受信を承認したユーザーの割合を示します。業種によって35〜80%と開きがあり、全体平均は62〜63%程度です。許諾率が低い状態では、通知を受け取るユーザーの母数自体が減ってしまいます。開封率を上げる取り組みと同時に、許諾率の底上げも視野に入れることが大切です。
業界別の開封率の目安
開封率の数値はジャンルによって大きく異なります。自分たちが属する業種の目安を把握することで、現状の評価がより正確にできるようになります。
高い傾向の業界(ビジネス・金融・エンタメ)
ビジネス関連や金融、エンターテインメント系のアプリは、5%前後の開封率が出やすいとされています。金融アプリでは残高の変動や取引完了といった見逃しにくい通知が多く、ユーザー側の反応が得やすい構造です。エンターテインメント系も、新着動画やライブ配信の開始告知など、ユーザーが積極的に確認したくなる情報と相性がよく、開封率が伸びやすい傾向があります。
低い傾向の業界(フードデリバリー・小売など)
フードデリバリーや小売のアプリは、開封率が1%前後に留まるケースが多く、全体平均を下回りやすい業種です。クーポンやセール告知など販促色の強い通知が頻繁に届きやすいため、ユーザーが無意識に通知を無視する習慣がついてしまうことが一因と考えられます。こうした業種では、配信頻度を調整したり、ユーザーごとに内容を変えたりといった工夫がとくに求められます。
上位10%のトップ層は平均の約3倍の数値を出している
業界が同じでも、運用の質によって開封率には大きな開きが生まれます。Airshipのデータによると、成果上位10%のアプリは全体平均のおよそ3倍の開封率を記録しています。この差を生んでいる要因は、配信内容の質やターゲティングの精度、送信タイミングの最適化など、日々の運用に対する姿勢の違いです。業界平均を把握したうえで、さらに上を狙う意識を持って施策を積み重ねていくことが求められます。
開封率を上げるための具体的な方法
開封率を高めるためのカギは、誰に・いつ・何を届けるかという3点をていねいに設計することです。ここでは、すぐに取り組める具体的な方法を3つ紹介します。
配信時間帯は夜18〜21時が開封されやすい
通知を送るタイミングは、開封率に直接影響します。夜の18時から21時は仕事や外出を終えてスマートフォンを手にするユーザーが増える時間帯なので、開封されやすいです。一方でランチタイムは移動や食事で時間が限られるため、通知を確認する余裕が生まれにくいことも多く、思ったほど反応が得られないことがあります。
ただし、最適なタイミングは業種やユーザー層によって変わるため、複数の時間帯で配信テストを行いながら自社に合ったタイミングを見極めることが重要です。
セグメント配信で開封率が平均37%向上するデータがある
同じ内容の通知を全員に一斉送信する方法は、開封率の面では不利になりやすいです。ユーザーの年齢層や利用履歴、購買行動などをもとに配信対象を絞り込む「セグメント配信」を行うと、Airshipの調査では開封率が平均37%向上するという結果が報告されています。
通知を受け取ったユーザーが「これは自分向けの情報だ」と感じられるかどうかが、開封の判断に大きく影響します。ターゲットに合わせた内容に変えるだけで、開封率が変わることも少なくありません。
通知文の工夫(絵文字・文字数)で開封率が変わる
通知のタイトルや本文をどう書くかも、開封率に関係します。Pushwooshの調査によると、小売・ECアプリで通知本文に絵文字を活用した場合、開封率が約11%に達することがあるとされています(平均は1〜3%)。タイトルに絵文字を加えた場合、クリック率が33.3%上昇するという海外のデータも見逃せません。
このことから、視覚的なアクセントが反応を引き出すと考えられます。なお、これらは英語圏での調査データのため、日本語環境では効果の出方が異なる場合もあります。文字数を絞って要点だけを伝えることも、ユーザーにとっての読みやすさを高めるうえで有効な手段です。
まとめ
プッシュ通知の開封率は、iOS・Android合わせても全体平均で3%台という水準です。ただし業種によって差があり、金融やビジネス系では5%前後、フードデリバリーや小売では1%前後が一般的な目安です。数値を改善するには、夜間の配信時間帯の活用、セグメント配信の導入、通知文の書き方の見直しという3点が軸になります。加えて、通知を受け取るユーザーの母数を確保するために許諾率を高める取り組みも欠かせません。業界平均を基準にしながら、自社の状況に応じた改善策を少しずつ試していくことが、開封率アップへの近道です。
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引用元:https://richflyer.net/
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