スマートフォンアプリでは当たり前のように使われているプッシュ通知ですが「リモートプッシュ通知」と「ローカルプッシュ通知」の違いを正しく理解している方は多くありません。本記事では、両者の違いやメリット・特徴をわかりやすく解説するとともに、ユーザーに配慮した効果的な活用方法について紹介します。
リモートプッシュ通知とは
リモートプッシュ通知は、スマートフォンアプリでもっとも一般的に利用されているプッシュ通知の仕組みです。アプリを起動していない状態でもユーザーへ情報を届けられるため、お知らせやキャンペーン情報などの配信によく活用されています。ただし、通知は自社サーバーから直接端末へ送られるのではなく、OSが提供する専用の通知サーバーを経由して配信される点が特徴です。
デバイストークンを取得して端末を識別する
リモートプッシュ通知を利用するには、まずユーザーが通知の受信を許可する必要があります。許可されると、端末ごとに「デバイストークン」と呼ばれる固有のIDが発行されます。
このデバイストークンは通知を送信する対象端末を識別するために使用され、取得した情報は自社サーバーへ保存される仕組みです。通知を配信する際には、このデバイストークンを利用して送り先を特定します。
プッシュ通知サーバーを経由して配信される
通知を送信する際は、自社サーバーからデバイストークンと通知内容をプッシュ通知サーバーへ送信します。プッシュ通知サーバーはOSごとに異なり、iOSとAndroidではそれぞれ専用のサービスが利用されています。
その後、プッシュ通知サーバーが対象の端末へ通知データを送信し、ユーザーの画面に通知が表示される形です。そのため、自社サーバーが直接スマートフォンへ通知を送っているわけではありません。
配信時間には誤差が生じる場合がある
リモートプッシュ通知はプッシュ通知サーバーを経由して配信されるため、指定した時刻に必ず通知が届くとは限りません。通信状況や端末の状態、通知サーバーの処理状況などによって配信タイミングが前後する可能性があります。
そのため、時間が厳密に求められる用途では、この特性を理解したうえで運用することが大切です。
ローカルプッシュ通知とは
ローカルプッシュ通知は、アプリ内であらかじめ設定した内容を端末自身が表示するプッシュ通知の仕組みです。リモートプッシュ通知とは異なり、サーバーを経由せずに通知を実行するため、デバイストークンの取得や管理は必要ありません。また、通知情報は端末内に保存されるため、インターネットに接続されていないオフライン環境でも通知を表示できる点が大きな特徴です。
サーバーを介さず端末内で通知を管理する
ローカルプッシュ通知は、アプリ内で通知内容や表示時間を事前に設定し、指定した時刻になると端末が自動的に通知を表示します。サーバーとの通信を必要としないため、ネットワーク環境に左右されず、システム構成も比較的シンプルです。
また、デバイストークンの管理やサーバー側での通知処理が不要なため、実装や運用の負担を軽減できるメリットがあります。
定期的なリマインドに適している
ローカルプッシュ通知は、決まったタイミングでユーザーへ知らせたい情報の配信に適しています。たとえば、英語学習アプリで毎日の学習時間を知らせるリマインドやマンガアプリ・ゲームアプリでスタミナやポイントが回復したことを通知する用途などで広く活用されています。
指定した時間どおりに通知を表示できる
ローカルプッシュ通知は端末内で処理されるため、外部要因による遅延が少なく、予定したタイミングで通知を表示できます。そのため、時間どおりの通知が重要なリマインド機能などに適した通知方式といえます。
プッシュ通知の現状と今後
スマートフォンの普及にともない、プッシュ通知は多くのアプリで利用されるようになりました。しかし、通知の増加によってユーザーが負担を感じるケースも増え、OS側でも通知を制限する仕組みが導入されています。一方で、通知機能自体は進化しており、ユーザーにとって価値のある情報を適切に届けることが重要になっています。
プッシュ通知は制限される方向へ進んでいる
現在は、通知の送り過ぎによるユーザー離れを防ぐため、AndroidやiOSでは通知を抑制する機能が強化されています。Android 13ではiOSと同様に通知が許可制となり、iOSでは集中モードによって特定のアプリ以外の通知を制限できるようになっています。
利便性を高めるリッチな通知が重要
近年のプッシュ通知は、通知画面から返信したり、画像や音声プレーヤーを表示したりできるなど、利便性が向上しています。通知だけで操作を完結できる機能を提供することで、アプリの継続利用につながる効果も期待できます。
今後はユーザー目線の通知設計が求められる
今後は、通知のメリットや配信内容を事前に説明し、ユーザーが通知の種類を細かく選択できる仕組みを用意することが重要です。また、通知を開く際にはアプリのトップ画面ではなく、内容に応じた画面へ直接遷移できるディープリンクを活用することで、ユーザーの利便性を高め、ストレスの少ない体験を提供できるでしょう。
まとめ
リモートプッシュ通知とローカルプッシュ通知は、それぞれ仕組みや特徴、適した用途が異なります。リアルタイム性が求められる情報配信にはリモートプッシュ通知、決まった時間に確実に知らせたいリマインドにはローカルプッシュ通知が適しています。また、近年はOSによる通知制御が強化されているため、一方的な配信ではなく、ユーザーにとって価値のある情報を適切なタイミングで届けることが重要です。それぞれの特性を理解して使い分けることで、ユーザー満足度やアプリの継続利用率の向上につながるでしょう。
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引用元:https://richflyer.net/
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